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知っトク!?健康スキル

脳があなたを悩ませる!困ったときの、脳科学。(1/5)

掲載号 vol.31

脳があなたを悩ませる!困ったときの、脳科学。脳があなたを悩ませる!困ったときの、脳科学。

仕事のこと、子育てのこと。生活の中で、生まれてくるさまざまな悩み。できれば悩みのない毎日を過ごしたいものですが、なかなかそうもいきません。悩みが生まれる理由は、意外にも「ヒトには脳があるから」なのだそう。それであれば、脳の習性を知ることで悩みから解放されるのでは?日本を代表する脳研究者・池谷裕二先生にうかがいました。

この先生に聞きました!

池谷裕二先生

池谷裕二先生

いけがや ゆうじ

東京大学 薬学部
薬品作用学教室 教授

1998年、東京大学 大学院薬学系研究科にて薬学博士号取得。専門分野は神経生理学、システム薬理学。海馬を通じて、脳の健康や老化について探究。脳の最先端の知見を、社会に還元することにも尽力している。『脳には妙なクセがある』(扶桑社)、『パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学』(クレヨンハウス)ほか著書多数

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視点を変えることで悩みは減らせる!

夏には元気なイメージがあるのに対して、冬には寂しい感じがありませんか? なんとなく、気分が落ち込む日が多くなるからかもしれません。実はそれには、日照時間の短さが関係していると考えられています。太陽光の刺激が少ない冬は、脳内でハッピーホルモンと言われるセロトニンの分泌が減少。それによって、気分が晴れないことが多くなるようです。冬は、体調管理とともに、ココロの健康も考えるべき季節だと言えます。生活の中で生まれる“悩み”を減らすことも、ココロの健康に役立つかもしれません。脳科学に関する著書が多くある、東京大学の池谷裕二先生によると「悩みが生まれるのは、脳があるから」とのこと。脳科学という新たな視点で、悩みを減らすことはできないのでしょうか? うかがうと、まず、意外な言葉が返ってきました。

「人間は、脳があるから優れた生物だと思われているかもしれませんが、実は違います。地球上の生物の総重量を100としたとき、実に99.9%が脳を持たない生物。それは、脳がなくても生きていけることの証明なのです」

人間のすべての活動をコントロールする脳。高度な機能を持っていますが、実はほとんど使いこなせていないのだそうです。

「例えるなら、脳は高性能なF1マシン。人間はただそれをコンビニに行くくらいにしか使えていないのです。本当なら脳には、超音波でコミュニケーションができるくらいの性能があるはず。なぜ、発揮できないかというと、収まる場所が人間の身体だからです。脳にしてみれば『こんなところに収まるはずじゃなかった!』ともどかしく思っているかもしれませんね」

もし脳が身体の外にあったなら、相手に近づけるだけでコミュニケーションがとれたかもしれないとのこと。言葉を使わず、シンプルに意思疎通ができるので言葉の掛け違いもなく、人間関係がもっと円滑になったかもしれません。

「脳が人間の身体に収まっている以上、悩みはさまざまに生まれます。ただ、減らすことはできます。それにはリフレーミングという方法が有効。これは、脳研究者や物理学者が壁にぶつかったときなどによくやっている方法で、今までものごとを捉えていたフレームを変え、新たなフレームで見るというものです。つまり、視点を変えること。リフレーミングは、悩みの解消にもつながり、ココロの健康にとても大切だと言われているのですよ」

楽しく、ごきげんに生きるために脳研究の成果を生かしたい。そんな思いを持つ池谷先生に、悩みを解消するための考え方を教えていただきました。ココロのもやもやが晴れる、ちょっと変わった“お悩み相談”をお届けします!

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